最近の成果
2025年8月6日 Discover Nano

COVID2019によるパンデミックの中、急性期以降も数ヶ月に渡り持続する感染後遺障害が大きな社会問題となっています。特にまるで脳にモヤが掛かったような状態で認知機能が低下する後遺症状はブレイン・フォグと呼ばれ、現在も多くの患者を悩ませています。本研究では、poly(I:C)投与による擬感染症モデルマウスにおいても持続する不安障害やうつ病が誘発されること、および超偏極13Cピルビン酸を用いたMRI脳代謝イメージングにより、脳機能障害を脳代謝変容として非侵襲的に捉えられることを明らかにしました。この研究成果は、Discover Nano誌に採択されました。
2024年2月7日 IEEE Transaction on Biomedical Engineering
超偏極13C MRIは、13C標識化合物のMRI信号を一時的に数万倍に増幅することで、生体内における代謝反応をリアルタイムに可視化できる画像診断技術です。既に世界15ヶ所以上でがん診断の臨床研究も行われていますが、5億円以上におよぶ現行の動的核偏極(d-DNP)の初期費用が一般病院への普及のネックとなっています。本研究では、容易に量子状態を制御できる水素ガスを偏極源に、常温・地磁場、つまり普通の部屋で超偏極誘導できるパラ水素誘起偏極法(PHIP)の自動励起システムを開発し、実際に超偏極13Cピルビン酸のMRI代謝イメージングが取得できることを報告しました。この成果は、IEEE Transaction on Biomedical Engineeing誌に採択されました。
2021年5月10日 ChemPhysChem
